「実務経験は10年以上あるが、昔の資料なんて残っていない。無理だろうか」——営業所技術者(旧・専任技術者)のご相談で定番の悩みです。
先に結論をお伝えします。愛知県の場合、実務経験について証明資料(裏付け資料)は原則必要ありません。「資料がないから無理」とは限らないのです。ただし、資料が要らない代わりに問われるものがあります。この記事で解説します。
この記事のポイント
- 愛知県では実務経験の裏付け資料の添付が原則不要
- 経験内容が申請する業種とマッチしているかが最重要
- 同一期間は複数業種に重複計算できず2業種なら最低20年の業歴が必要
- 指定学科卒業で3年・5年に短縮など、期間を縮められる場合もある
- 他県・大臣許可では裏付け資料を求められることが多い
愛知県の実務:裏付け資料は原則不要。ただし——
愛知県知事許可では、実務経験の裏付け資料の添付が原則不要です(実務経験証明書という書類自体は提出します)。他県や大臣許可では裏付けを求められることが多いのと比べ、進めやすい運用です。
→ 愛知県は実務経験の証明資料が原則不要って本当?【経管の証明との違いに注意】
では何も問われないかというと、そうではありません。実務では次の点の整理が必要です。
- 経験を積んできた会社の建設業許可の取得状況
- 実務経験を積んだ工事の内容——経験の内容が申請する業種とマッチしているかが最重要です
- 複数業種で申請する場合の経験期間の割合の計算——同一期間は複数業種に重複計算できません(2業種なら最低20年の業歴が必要な計算です)
「10年働いた」だけでは足りず、「何の工事を、どの会社で、どの期間」を業種に対応づける作業が、この証明の本体です。
期間を短縮できる場合がある
実務経験は原則10年ですが、短縮の道もあります。
- 指定学科の卒業で3年(大卒等)・5年(高卒)に短縮
- 資格の取得後に実務経験期間を短縮できるケース
つまり、目先の「10年に届くか」だけでなく、社員の資格取得や採用も含めた長期的な技術者の配置を見据えていくことが大切です。今は届かなくても、数年後に届く設計ができることがあります。
当法人からのアドバイス
実務経験の申請は、経歴の「翻訳」の作業です。ご本人にとっては当たり前の仕事の記憶を、建設業法の業種に対応づけて整理する——ここに専門家の価値があります。職務経歴と工事内容をお聞かせいただければ、どの業種で・何年分の経験として使えるか、その場で見立てをお伝えできます。
愛知県なら「資料がないから無理」とは限りませんよ!何の工事をどの会社で何年やったか、経歴の整理から始めましょう。
→ 営業所技術者(旧・専任技術者)とは|令和6年改正対応 → 建設業許可の要件 完全ガイド【5要件を実務目線で解説】
よくあるご質問
この記事に関するご相談は、かなで行政書士法人へ
名古屋市中区のかなで行政書士法人は、建設業許可を専門とする行政書士法人です。代表は建設業界出身。愛知県の申請実務を熟知したチームが、御社の状況に合わせて最短ルートをご提案します。
初回相談無料|TEL 052-212-8770(平日9:00~18:00)
執筆・監修:かなで行政書士法人 代表 落合健太郎(行政書士)

