「会社は息子に譲るつもりだが、許可はそのまま続くのか」——代替わりを考え始めた経営者の方からのご相談です。
結論を先にお伝えします。会社が続いても、許可が自動的に続くとは限りません。 建設業許可は経管・営業所技術者という「人」の要件で支えられており、代替わりでこの要件が欠けると許可は存続できないのです。だからこそ、事業承継は計画的に、早めに取り組む必要があります。
この記事のポイント
- 会社が続いても許可が自動的に続くとは限らない
- 許可は経管・営業所技術者という「人」の要件で支えられている
- 後継者をあらかじめ取締役に就任させて登記しておくことが最重要
- 技術者の後任確保は採用も含めて時間がかかる
- 「次の更新のとき誰が経管で誰が技術者か」を考えることから始める
許可の承継とは、人的要件の承継である
建設業許可は、経管(経営業務の管理責任者)と営業所技術者(旧・専任技術者)が在籍していることを前提に成り立っています。現経営者がこの両方(またはどちらか)を担っている会社では、その方の引退がそのまま許可の危機になります。
「うちの許可は、誰の経験と資格で成り立っているか」
「うちの許可は、誰の経験と資格で成り立っているか」——後継者問題を考える出発点はここです。
経管の承継:とにかく「登記」が重要
経管の要件は、建設業の経営経験です。そして経営経験は、取締役として登記されている期間で積み上がっていきます。
つまり、後継者の方をあらかじめ取締役に就任させて登記しておくことが、経管承継の最重要ポイントです。現場や営業をどれだけ長く仕切っていても、登記されていなければ経営経験としての証明が難しくなります。「そろそろ」と思ってから登記したのでは、必要な経験年数が足りない、ということになりかねません。
技術者の承継:資格者の確保はもっと時間がかかる
営業所技術者の後任には、対応する資格または実務経験が必要です。こちらは登記のように「早めにやっておけば済む」ものではなく、代わりになれる人がいなければ、新規に採用する必要が出てくることもあります。
特に資格者が1人しかいない会社では、その方の退職・引退がそのまま業種の維持に直結します。資格取得の奨励や採用計画も含めて、時間をかけた準備が必要です。
当法人からのアドバイス:次の更新のときの布陣を考える
建設業許可は5年ごとに更新があります。事業承継の計画は、「次の更新のとき、誰が経管で、誰が技術者か」を具体的に思い浮かべることから始めるのがおすすめです。
そこに現経営者しかいないなら、いま動き始めるタイミングです。後継者の取締役登記、技術者の育成・採用、場合によっては親族外への承継(M&A)まで、選択肢が多いうちにご相談ください。
→ M&A・事業譲渡で建設業許可は引き継げるか → 状況別・建設業許可の取り方【あなたのケースはどれ?】
よくあるご質問
この記事に関するご相談は、かなで行政書士法人へ
名古屋市中区のかなで行政書士法人は、建設業許可を専門とする行政書士法人です。代表は建設業界出身。愛知県の申請実務を熟知したチームが、御社の状況に合わせて最短ルートをご提案します。
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執筆・監修:かなで行政書士法人 代表 落合健太郎(行政書士)

