オフィスのLAN配線、Wi-Fi環境の構築、ネットワーク設備——こうした通信インフラの工事で500万円以上(税込)を請け負うには、建設業許可(電気通信工事業)が必要です。
当法人の実感として、この分野は需要が大きい一方で専門性が高い印象があります。DX化の流れで通信インフラの整備が今後衰えることは無いように思え、将来性のある業種です。この記事では、範囲・技術者要件・取得の流れを解説します。
この記事のポイント
- LAN配線など通信工事500万円以上には電気通信工事業の許可が必要
- 電力を送る設備は電気工事、情報を送る設備は電気通信工事と区分される
- 資格・実務経験10年・指定学科卒+実務経験のルートで技術者になれる
- 資格者の確保が業界の課題で、実務経験10年の証明が現実的な場合も
- IT系企業の参入では経験証明の整理に時間がかかりやすい
電気通信工事業の工事範囲
電気通信工事は、有線・無線の電気通信設備を設置する工事です。具体的には次のようなイメージです。
- LAN配線・構内情報通信網の設備工事
- 電話設備・放送機械設備などの工事
- 携帯電話基地局など無線通信設備の工事
間違えやすい隣接業種:「電気」と「電気通信」は別業種
最も混同しやすいのが電気工事業です。どちらも配線を扱いますが、区分の考え方はシンプルです。
| 扱う設備 | 業種 |
|---|---|
| 電力を送る設備(電源・照明・動力など) | 電気工事業 |
| 情報を送る設備(LAN・電話・放送・無線など) | 電気通信工事業 |
実務では、電源工事とLAN工事をセットで請けるケースも多く、受注金額の内訳によって必要な業種が変わってきます。両方の視野で設計しておくと安心です。
営業所技術者になれる資格・実務経験
電気通信工事業で営業所技術者(旧・専任技術者)になれる主なルートです。
- 資格ルート:1級・2級電気通信工事施工管理技士、電気通信主任技術者(資格取得後の実務経験が必要とされる場合があります)など
- 実務経験ルート:電気通信工事について10年以上の実務経験
- 指定学科ルート:電気工学・電気通信工学等の指定学科卒業+実務経験3年または5年
電気通信工事施工管理技士は比較的新しい資格で、資格者の確保が業界全体の課題です。自社に資格者がいない場合は、実務経験10年の証明が現実的なルートになります。
実務では:IT系企業からの参入相談が増加中
通信インフラの仕事は、電気工事会社だけでなく、IT・ネットワーク系の会社が施工まで手がけるようになって「建設業許可が必要と言われた」というパターンが目立ちます。もともと建設業の意識がない会社ほど、経営経験や実務経験の証明の整理に時間がかかりがちです。取引先から許可の話が出たら、早めに体制の確認を始めてください。
LANや通信の工事で500万円以上(税込)を請けるなら電気通信工事業の許可が必要です。取引先から許可の話が出たら、早めに体制の確認を始めましょう!
よくあるご質問
この記事に関するご相談は、かなで行政書士法人へ
名古屋市中区のかなで行政書士法人は、建設業許可を専門とする行政書士法人です。代表は建設業界出身。愛知県の申請実務を熟知したチームが、御社の状況に合わせて最短ルートをご提案します。
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執筆・監修:かなで行政書士法人 代表 落合健太郎(行政書士)

