電気工事の会社が許認可を調べ始めると、必ずぶつかる疑問があります。「建設業許可と電気工事業登録、何が違うのか。両方いるのか」です。
結論を先に整理します。
- 建設業許可(電気工事業):500万円以上(税込)の電気工事を請け負うための許可
- 電気工事業登録:電気工事を施工するための登録
役割がまったく違う制度なので、「どちらか一方があればいい」という話ではありません。この記事では、この関係と、電気工事ならではの落とし穴を解説します。
この記事のポイント
- 建設業許可は500万円以上を請け負うため、登録は施工するための制度
- 第二種電気工事士は免状取得後3年以上の実務経験が必要
- 3年の実務経験は登録電気工事業者のもとでの経験のみ認められる
- 許可取得後に自社施工するならみなし電気工事業登録が必要
電気工事業の工事範囲と技術者要件
建設業許可の電気工事は、発電・送配電・構内電気設備など、電気設備を設置する工事です。営業所技術者(旧・専任技術者)の主なルートは次のとおりです。
- 資格ルート:電気工事士、1級・2級電気工事施工管理技士など
- ここで重要な注意点があります。第二種電気工事士の場合は、免状取得後3年以上の実務経験が必要です
最大の落とし穴:「3年の実務経験」が積めない問題
第二種電気工事士の「3年」には、見落とされがちな罠があります。
実務経験として認められるのは、登録電気工事業者のもとでの経験です。つまり、電気工事業登録をしていない会社に在籍したまま第二種電気工事士の資格を取っても、その会社では実務経験を積むことができず、何年働いても「3年」が達成できないのです。
「資格を取って3年経ったから大丈夫」と思っていたら、会社が未登録で経験がゼロ扱いだった——実務で本当に起こる話です。電気工事業登録をしていない会社はまだまだ多く、ここで困るケースが少なくありません。
建設業許可を取ったら「みなし登録」を忘れずに
逆方向の注意点もあります。建設業許可を取得した会社が自社で電気工事を施工するなら、建設業許可に紐づける「みなし電気工事業登録」が必要です。
意外なことに、みなし登録は建設業許可の業種を問いません。電気工事業の許可がなくても、みなし登録は可能です。許可を取って安心して、登録を忘れていた——とならないようにしてください。
→ 建設業許可を取ったら電気工事業の「みなし登録」を忘れずに
当法人からのアドバイス
電気工事の会社は、建設業許可と電気工事業登録という2つの制度をまたいで人と資格を管理する必要があり、他業種より設計が一段複雑です。「今の体制で、いつ・何が取れるのか」を時系列で整理すると、採用や資格取得の計画まで見えてきます。資格者の状況をお聞かせいただければ、その整理からお手伝いします。
電気の会社は建設業許可と電気工事業登録の2つの制度をまたぐので、資格者の状況を時系列で整理すると、採用や資格取得の計画まで見えてきますよ。
よくあるご質問
この記事に関するご相談は、かなで行政書士法人へ
名古屋市中区のかなで行政書士法人は、建設業許可を専門とする行政書士法人です。代表は建設業界出身。愛知県の申請実務を熟知したチームが、御社の状況に合わせて最短ルートをご提案します。
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執筆・監修:かなで行政書士法人 代表 落合健太郎(行政書士)

