元請としての発注が大きくなり、一般建設業許可から特定建設業許可への切り替え——いわゆる般特新規を検討する段階になった会社向けの記事です。
結論からお伝えします。切り替えで確認するのは、①財産要件を満たしているか、②技術者が在籍しているか、の2点です。そして実務の実感では、①はなんとかなることが多く、②が現実の壁になります。
この記事のポイント
- 般特新規で確認するのは財産要件と技術者の在籍の2点
- 財産要件は増資等で解決できる場合が多い(資本金は申請日までの増資で可)
- 対応する1級資格者が社内にいない場合、切り替えは現実的に難しい
- 機械器具設置など対応資格がない業種では極めて難易度が高い
- 検討は下請発注の見通し→技術者の棚卸し→財産確認→時期設計の順
確認①:財産要件——増資等で解決できる場合が多い
特定建設業の財産要件は、申請日直前の決算で「欠損の額が資本金の20%以下」「流動比率75%以上」「資本金2,000万円以上かつ自己資本4,000万円以上」のすべてを満たすことです。判定は原則として直前の決算期の財務諸表で行われます。
ただ、この要件は増資等で解決できる場合が多いです。資本金の基準に限っては、申請日までに増資すれば満たすものとして扱われます。決算の状況を見ながら、切り替えたい時期から逆算して資本政策を組めば、計画的にクリアできる要件と言えます。
確認②:技術者——対応する資格者がいなければ現実的に難しい
問題はこちらです。特定の営業所技術者には1級資格などが求められるため、対応する資格者が社内にいない場合、切り替えは現実的に難しいのが実情です。
さらに構造的な問題があります。機械器具設置工事業など、対応する1級施工管理技士の資格が存在しない業種では、極めて難易度が高くなります。
一部の業種では、指導的な実務経験(大きい現場での監督経験)で申請できる道もあります。しかし、該当工事の契約書などの証拠書類の提出が必要になるため、こちらも現実的にはハードルが高い方法です。
正直な思いを書かせていただくと——機械器具等にも施工管理技士制度を求む。この業界課題が解消されるまでは、対応資格のある業種での取得や、資格者の採用・育成が現実的な戦略になります。
機械器具等にも施工管理技士制度を求む
切り替えの進め方
般特新規の検討は、次の順序が効率的です。
- 下請発注の見通しの確認:本当に特定が必要か(元請として下請に出す金額が基準を超えるか)
- 技術者の棚卸し:1級資格者の有無、監理技術者証、指導的実務経験の証拠書類
- 財産要件の確認と資本政策:直近決算と増資の要否
- 申請時期の設計:決算・増資・資格試験のスケジュールとの調整
よくあるご質問
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名古屋市中区のかなで行政書士法人は、建設業許可を専門とする行政書士法人です。代表は建設業界出身。愛知県の申請実務を熟知したチームが、御社の状況に合わせて最短ルートをご提案します。
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執筆・監修:かなで行政書士法人 代表 落合健太郎(行政書士)

